Photo Blog ブログ

実は危険なレー・ドスモチェ

2012.03.16

ドスモチェ2日目。
この日はラダックの中心地レーで行われるドスモチェを見ることにしました。

僧侶たちが山から下りて来て、“ド”と呼ばれる鮮やかな糸を張りめぐらせた祭壇と共にメインバザール(町のメイン通り)を練り歩きます。
そして、最終地点の広場に着くと、厄災を絡め取るとされるドは燃やされる・・・とだけ認識していました。

まさかあんな危険な行事だとは思いませんでした。


お祭りはレーの王宮跡すぐ下にあるソマ・ゴンパ(お寺)からスタートします。
町の標高は約3,500m。王宮までの坂道で息が切れます。



12時半にスタートし、最初は僧侶たちによって簡単な儀式が行われました。
30分後、僧侶一行はゴンパを後に町に下りて行きます。
あまりにすごい人なので、気を抜いていたら先頭の僧侶たちからかけ離れてしまいます。
道なき急斜面をカメラを抱えて猛ダッシュで追いかけました。
何度も人垣に阻まれながら・・・



頼むから通してくれ~

メインバザールの入口に着くとさらにすごい人。



ひょえー、僧侶たち遠し!
“私、写真撮りたいの” とかわいそうな顔をしていると、地元民が
「おい、この人通してやれよー」
と人垣にわずかな隙間を作ってくれ、お言葉に甘えてずいずいと。



ドを抱えた僧侶たち一行の通る道をふさがないように、軍人さんたちが警備。
太鼓や笛の音が鳴り響く中、行進が始まりました。



ドを壊さないように慎重に運びます。



人々は足早に通り過ぎる一行にお金を渡し・・・というか、僧侶の手に詰め込んでいきます。



一行を先導していたお兄ちゃんたちがかっこいい。
目が合った時の笑顔が素敵でした。



メインバザールを抜け、町の裏道を通り、旧バスターミナルと思われる広場に着きました。
天気も悪かったせいか、どこかの工場現場のように殺風景でしたが、集まっていた人がすごかった。



広場では僧侶たちによってお経が読まれ(密会のように)、簡単な舞踊が披露。
いつドは燃やされるのだろう・・・



お祭りの最後の瞬間を写真に収めようと、ドを中心に組まれた円陣の最前列で様子を伺っていました。
すると横にいた青年が、
「ここは危ないから後ろに行った方がいい。」
と話しかけてきました。
ドを燃やすのだろうからある程度の距離は取っていました。
そもそも、あなたも他の人も私と同じ位置にいるじゃない。なんで私だけに後ろに行けって言うの?
意地を張って言う通りしない私に青年は
「・・・まあいいけど、本当に危ないのに・・・」
と、ぼそっと。
ドを燃やすのがそんなに危ないの?

フィナーレ。
何でそうなったのか記憶がおぼろげ。あまりに突然なことだったので。
広場の横にあった枯れ木に火が放たれたのを合図に、男たちが大きな掛け声と共に中央にあるドに飛び掛って行きました。



最前列にいたので、もちろん後ろからどっと押し寄せた男たちに潰されそうになりました。
私を押しのけすごい勢いで飛び込んで行く。
何!?何!?何!?
聞いてもいないことが起こったのでびっくりしました。
そして逃げました。
相当危険です。

どうりで円陣の最前列は若い男しかいなかったわけだ。
忠告してくれた青年は正しかった。申し訳ない。



奪い合っているのはドに使っている糸。
これをGetし、腕などに巻くようです。幸運のためとか。
ドスモチェは豊作を願うお祭り。ドを手に入れ厄災を祓い、今年一年の祈願をするのでしょう。

しかし命がけです。
流血している人もいました。
雪が解けた地面のせいで皆泥だらけです。



糸だけではなく、ドに使われていたものなら御利益があるのか、女子供はそれを分け合っていました。
棒を折って回りの人にも分け与える少年。



信じるパワーってすごい!


リキル・ドスモチェ

2012.03.14

2012年2月19日・20日、新年の豊作を願いドスモチェというお祭りが開かれました。
会場となるゴンパ(お寺)では僧侶たちによるチャム(仮面舞舞踊)が行われます。
僧侶たちはこの日のために日々練習を重ねていきます。練習風景も見たことがありますが、本番はそれにまさる真剣なものでした。



ドスモチェはラダックの中心地レーと、郊外にあるリキル・ゴンパの2箇所で開かれます。
どうせなら遠出しようと車を手配。

リキル・ゴンパまではレーから車で1時間半程度。
雪景色の中に懐かしい姿が見えてきました。



ゴンパに辿り着くまで人気もなく、本当にお祭りはあるのか?と疑うほどでしたが、いざ着いてみると居るものですね。
いったいどこから集まってきたんだか。
お祭りの始まる頃には狭い広場がぎっしりでした。



お祭りが始まる朝10時前、僧侶たちが控えていたお堂に緊迫感が走ります。
黄帽はチベット仏教ゲルク派のシンボル。ツォンカパ・ハット。
まずは正装から、といったところでしょうか。



リキル・ゴンパの座主はダライ・ラマ法王(14世)の実弟、ガリー・リンポチェ。
一年に一度のお祭りなので、もしかして来られるのかなとも期待しましたが・・・そう甘くはなかったようです。
座主は実弟だとしても、目に付くのはダライ・ラマ法王の写真。
チベット圏ではどこにいてもダライ・ラマ法王の偉大さを感じます。



僧侶の胸にもバッチが。
町ゆくお年頃の娘さんの胸にもこのようなバッチが付いています。
アイドル以上の存在ですね。




さて、お祭りの開始と共に大タンカ(仏画)が開帳されました。
うまく開かれるように地元民や僧侶たちから掛け声が飛び交います。無事開帳されると皆手を上げて大喜び。



いよいよチャムのスタート。
いろいろな仮面を付けた僧侶たちが登場、舞を披露します。



雪が降り始めました。
会場はマイナスだったでしょう。極寒でした。



広場から階段を上ったところにある小さなお堂が控え室になっていて、ここで僧侶たちは慌しく着替えをしていました。
一人が一つの舞を踊れば終わりではないのです。
仮面や衣装を変え、目まぐるしく広場に出て行きます。

お堂の中にはもちろん観客はいません。
しかし僧侶たちの舞はお堂の奥から始まり、階段を下りて広場でメインを迎えます。
お堂に残った僧侶たちで楽器や指笛を鳴らし、最高潮に盛り上げて舞を踊る僧侶を送り出します。



僧侶たちの気合いはすごいものでした。
私が居ようと、カメラを向けようと、びくともしません。
頭の中で舞をイメージしているのでしょう。



大人だけではありません。
まだ幼い僧侶も参加します。



やはりそこは子供。
緊張感はあまり感じられません。衣装を合わせて嬉しそうでした。
はしゃいでいる子供たちに大人の僧侶が活を入れ、本当に大丈夫か!?と言わんばかりに指導をしていました。
子供の僧侶たちはゴンパでの修行の中で、毎年のように先輩僧侶の華麗な舞を見て成長していくのでしょう。



大きな旗をいくつも付けた仮面が登場。
これがメインと思われます。
広場の観客はその仮面が出てくることを知っているのか、登場前から控え室であるお堂に向かって手を合わせていました。
その仮面をかぶるのはボス僧侶(勝手に思っている)。
相当重いのか皆に支えられてお堂を出て行きました。



普通の舞でもきつそうなのに、その仮面をかぶって踊るのはかなりの体力消耗なのでしょう。
踊り終え、広場から抱えられるように帰ってきたボス僧侶は椅子に倒れ込み、駆けつけた僧侶たちにまるで救出でもされるように仮面を取ってもらっていました。



放心状態のボス僧侶。



表舞台では観客を笑わせ、楽しませ、軽快に踊っているように見えますが、実は体力の限界ぎりぎりなんです。
今までチャムを何回か見てきて、ここまで激しい世界だとは知りませんでした。
僧侶たちは一つのチャムを踊りぐったりし、そしてまた舞台に向かっていく。
“祭り”なんてお気楽なものではない、僧侶たちにとっては勝負の日。



チャムは夕方16時半まで続き、終盤に近づくと悪天候だった空から光が差し、徐々に晴れ渡っていきました。
僧侶たちの舞がそうさせたような気さえしてきます。
カメラを持つ手が凍りそうだったのに、太陽があるだけでこんなにも温かい。



ところでなぜこんなおどろおどろしい仮面なのか。
チャムの意味は何なのか。



聞いた話によると、チャムによって予め死後の世界(悪鬼など)を人々に見せて、後々恐がらなくて済むように、とのことらしいです。



マネ・トンチュル

2012.03.08

イグーという小さな村の小さなゴンパ(お寺)。
思いつきで向かっただけでした。
だけど、今回の旅でBest3に入るほど印象的な経験になりました。
旅ってそんなもの。



村は閑散としていて、降り積もる雪でさらに寂しい。
家々を通り過ぎるように谷を上っていくと、小さなゴンパが見えてきました。



道には垂れ幕がかかり、多くの人の姿が見える。
何だか様子がおかしい。

村人たちはゴンパ前の広場に集まり、マニ車(中に経文の入った円筒型の宗教用具)をぐるぐる回している。その傍らで、子供たちにクッキーなどのお菓子が配られていました。
ダンボールいっぱいのお菓子をやたらめったら配りまくる様子はまるでハロウィンのよう。
そして何故か私までクッキーを一袋をもらい・・・


いい予感がしました。
ゴンパ内を窓越しに覗くと。
小さなお堂にぎっしりと村人たちが!ぶつぶつとお祈り中。
やばいやばい、この雰囲気!



こういう雰囲気大好きです。

実はこの日イグー・ゴンパでは“マネ・トンチュル”というセレモニーが行われていました。
セレモニーは9日間に渡り、この日は7日目。最終日にはこのゴンパのヘッドラマ(高僧)がやってきてお話しがあります。


お堂に入りたい素振りを見せると、いいよと許可をもらい、お堂の一番後ろで見学。
するとセレモニーを仕切っていたおっちゃんが、前へ来いと誘ってくれたので、群集の中をずいずいと。
座らされたのは最前列を通り越して、お堂のメインである僧侶たちが取り囲む場所。
ここに座ってもいいの!? 
普通に見たら足を踏み入れてはいけないような場所。
そこに場違いな外国人が座るわけだから浮くわ浮くわ。

でもラダックの人々はそんなこと気にしない。
正座して硬くなっている私に「お茶飲むか?」とチャイをついでくれ、「これ持ってけ」と紙袋いっぱいのお菓子をくれました(さっきもらったのに)。
お祈りの最中、お堂の中を子供たちはバタバタと走りまくり、僧侶はお経を読みながら時々あくびをしている。本当に自由。
私たちが神聖で、厳粛でと、びくびくしているだけ。当人たちは意外とオープン。
チベット仏教ってまっすぐで強い信念を感じるけど、その世界は優しい。



もちろん、お祈りは真剣そのもの。
そんな人たちにカメラを向けるのは勇気が要りますが、時間をかけて場に馴染めば(気持ち的に)シャッターが切れるようになります。
彼らに心から感動して、こちらも真剣です。



目が合うと村人も僧侶たちもみんなニコッとしてくれる。
その居心地良さについ長居してしまいました。


気持ちの余裕も出て辺りを眺めていると、横でお経を読んでいた僧侶が実はかっこいいことが発覚。



竹野内豊と妻夫木聡をたして二で割った感じ。もろ好みです。
やばーいやばーいとちらちら見ていましたw
煩悩の塊ですね・・・


お祈りのセレモニーは朝9時頃から夕方4時頃まで続きます。
イグーの村以外からも、巡礼バスとでも言うべきか、臨時のミニバスに乗って人々は集まってきます。
このマネ・トンチュルというセレモニー、ラダックの他のエリアでもちらほら見かけました。
チベット暦の年末12月30日から1ヶ月間はお祈り月間に当たり、このようなイベントが多いようです。

冬のラダックは魅力満載です。



帰国しました

2012.03.06

日本は暖かいですね。

昨日帰国して早速飲みに出ました。
タイでも美味しいものを食べましたが、やはり日本食ですね。
どんだけ食べるんだーってくらい食べまくりました。

ラダックの写真、少しづつ整理してアップしていきます!



2 / 212