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ハラ・マタ

2012.07.31

美味しい枝豆の茹で方を発見しました。いや、正確にはネットで見つけました。
一人で軽くどんぶりいっぱいくらい食べてしまいます。固茹でなのでお腹いっぱいになりますわー。


ところで豆繋がりですが、スピティ・キノールではハラ・マタ(グリーンピース)がちょうど収穫時期でした。
標高約4,000mの高地では農作物が乏し、茶褐色の大地に見られる緑は、ツァンパ(裸麦の一種)かハラ・マタのどちらかでした。
スピティのハラ・マタは美味しいとインドでも有名で、キノールでも採れますがやはりスピティ産のものの方が良質なのだそうです。
パンパンに膨らんだサヤの中には実がぎっしり詰まり、とても瑞々しく歯ごたえがあります。



これを生で食べたりもします。
日本ではあまり生では食べないですよね?出会った欧米人は、自分のお国では生でも食べると言っていました。
もちろんスピティアンも。
最初は「生で!?」と驚きましたが、これが何と美味しいこと!
びっくりするくらい甘くて、まるでフルーツのようでした。

野菜も果物もろくに食べられないスピティでは、ハラ・マタは貴重な栄養源でした。
ビタミンや食物繊維に優れているとか。
体にいいし美味しいし、しかも安い。

1kgで40Rs(60円)です。
下の写真は一袋で55kgあるそうで、計算すると2200Rs(3300円)。



これを自分たちでももちろん食べますが、シムラやチャンディガル、デリーなどに出荷するそうです。
デリーなどでは1kgいくらするのでしょうね。きっと高いと思います。
それにきっとしなびてしまっていると思います。

やはり現地で採れたてを食べるのが一番。
畑にお邪魔すると、ズボンのポケットいっぱいに、入らずこぼれ落ちるくらいハラ・マタをくれます。
それを移動中の車中のおやつにしていました。
車の窓を開けて、スピティの風に吹かれながら、ぼりぼり食べていました。
その瞬間が最高に幸せでした。



夏、スピティに行くならハラ・マタを食べるのはmustです!



カルパで飲み会

2012.07.30

カルパ村での続き。

ゴンパから流れる“オム・マニ・ペメ・フム”の音楽につられて、早朝と夕方はゴンパ通いをしていました。
HOTEL APPLE PIEからゴンパのあるチニ村に行くには長い長い階段を下らなければいけません。
下りる時は軽快ですが登りは心臓バクバクです。



その道中、とあるゲストハウスのお庭に机と椅子を出してまったりしている旅人たちを発見。
声をかけられてよく見ると、スピティで私の車をヒッチハイクしてきたイスラエル人ではないですか!(もちろん乗せました)
スピティもキノールも、メインの道が一本しかないので、旅人は行く先が同じ。シムラ方面かマナリ方面に向かうかに別れるだけ。
嬉しくて彼らに合流。
その中に一人東洋人の青年が。てっきり韓国人だと思い、英語で話しかけると日本人でした(よくあること)。
思いっきりなりきって英語だったので恥ずかしいw
「はよ言ってやっ!」ってバチンと一発肩を叩く・・・これが遼平との出会いでした。

イスラエル人たちは例のものでいい気分だったけど、遼平はなんとここでウイスキーを飲んでいました。
びっくらこいて「ウ、ウイスキー!?」と二度見。ここでウイスキーが手に入るの??
どうやらレコンピオで手に入るようです。
ビールじゃなくてウイスキーを飲んでいるあたり素敵。
しかもソーダまである。もしやここでハイボール!?

テンションめちゃくちゃ上がりました。
ゴンパに行くのはお休みして、私も飲ませてもらうことに。あっという間にウイスキーの瓶は空。

遼平は次の日バスで1時間近くかけてレコンピオまで山を下り、ウイスキーを買ってきてくれました。



昨日とはまた違う種類のウイスキーと、オレンジ風味の蒸留酒。
シールの貼り方がぐちゃぐちゃなのがインドっぽいです(右写真)。

HOTEL APPLE PIEのレストランで飲み会開始。



元5つ星レストランのシェフの料理とハイボール(もちろん氷なしの常温で)。
机にはこれからスピティに行く遼平に情報を渡すために地図やら広げて。



遼平はデリーで新発売のNikonD3200を買っていたので、プチ写真教室。
以前D3100の教室をしたことがあったので教えやすかったです☆

だいぶ酔いも回り、レストランの閉店時間。
シェフや従業員に悪いなと思いながらも飲み続け(シェフもまったり中)、勢いで260Rs(約400円)もする料理Mutton Kormaマトン・コルマなるものを注文。
その高価さといったら、遼平の一泊分の値段。
でも酔っているので二人とも太っ腹です。シェフもビックな注文が入って嬉しそう。
外見黒いぐちゃぐちゃの料理だったけど、マトンは柔らかいし、トマト・オニオンやオイル、マサラなどのスパイスで相当煮込まれていてかなり美味しかったです。

途中から遼平は記憶なし(私は大丈夫)。
飲み会は深夜0時頃まで続きました。



翌日、写真教室のお礼?旅の情報のお礼?にと、遼平がシッキムのお茶を入れてくれました。
遼平が泊まっているチニ村(バススタンド近く)の安宿ブルーロータス。
ここのテラスは広くて、ゴンパや山々をHOTEL APPLE PIEとは違う角度で眺められ気持ちよかったです。何より安い!

シッキムの飲みやすいお茶が疲れた胃を癒してくれました。
良い出会いと最高の旅の締めくくりに感謝。



カルパ村とカイラス

2012.07.27

スピティの後に訪れたキノール地方。
一番思い出に残っているのがカルパ村です。



レコンピオにも滞在しようと思ったけど、カルパが居心地良すぎてまさかの5日連続滞在。
レコンピオは町なだけです。
村の静かな雰囲気も、山々の景色もカルパのが断然上です!

レコンピオは山の中腹辺りの町。そこから坂をぐんぐん登り、松林をに入ります。
スピティからキノールに移ると緑も増えてきますが、ここら辺りは本当に緑が深い。
松の木のいい匂いに癒されます。

カルパはこの辺り一帯のエリアネームと誰かが言っていました。
その中に6つの村が点在していて、ゴンパ(お寺)のある中心的な村がチニ村です(下写真)。標高約3,000m。
私は車をチャーターをしていたのでチニ村の頂上辺りに宿を取りました。
バスの人はバススタンドがチニ村入口(ゴンパ近く)にあるので、そこらで宿を見つけないと、村頂上辺りにバックパックを背負って登るのはきついです。
だけど、村頂上辺りからの景色は最高!



私が滞在していたHOTEL APPLE PIEからの眺めです。
撮影もこの村で終わり、ということで自分にご褒美。
このホテルで最上階の角部屋、一番値段の高い部屋に泊まりました。
一泊800Rs(1200円)です。何とか言えばディスカウントあるかもです。
下の階は5~600Rsくらいで泊まれそうですが、ちょっと質素な部屋だったかな。似たような景色は望めます(電線が邪魔をするけど)。

このホテルもカザに引き続き最高でした。
私が滞在中は繋がらなかったけどWi-Fiあり、オーナーであるAmanアマンをはじめ従業員のホスピタリティがGood。
そして、料理が美味しい!ここのシェフは以前デリーの5つ星レストランで働いていたとか。
何を食べてもはずれなしでした。
(10月頃はりんごの収穫の時期で、アップルパイが美味しいらしいですよ。ホテル名になるくらい)


早朝と夕方、ゴンパからは懐かしい“オム・マニ・ペメ・フム”の歌が流れてきます。
谷中にそれが響き渡っていました。
スピティーを離れ人々の顔つきもインド人っぽくなってきましたが、ここはまだチベット仏教の村なのだと実感します。



厳密に言うと、生まれながらのヒンドゥー教徒も移り住んで来ているので、家の中の神棚にはヒンドゥー教の神々の写真が飾ってあったり、村にはヒンドゥー寺院もあったりします。
どちらもが共存している村でした。

この時期は雨も降り、毎日のように山々に雲がかかっていました。
私がこの村で一番見たかったのはキノール・カイラス(6,050m)。
そう、私の生涯最高の思い出の地である“西チベットのカイラス山(カン・リンポチェ)”。そのキノール版です。



ちょっと見えにくいですが、手前の山がキノール・カイラス(6,050m)で、背後に見えるさらに高い山がジョルカンダン(6,650m)。
ついでに西チベットのカイラスの写真も載せておきます。



左側奥に見える山がカイラスです。

カイラスはチベット仏教やヒンドゥー教などの最高聖地ですが、シヴァ神が冬の間はチベットのカイラスを離れ、キノール・カイラスにやって来るのだそうです。
そして心ゆくまでハシシをたしなまれるのだとか。
ハシシ・・・村のそこら中にぼうぼう生えてました。



何はともあれ、本当に時間がゆっくり流れていた村でした。
冬の間は積雪のためレコンピオから上には登れないようですが、秋か冬明けか、寒い時期にまた行ってみたいです。


アラックとマトン

2012.07.23

カザでたまたま遭遇したRretirement Party(退職パーティー)。
とある男性が長年の仕事を終え、故郷に帰って来るのだとか。
村中、いや、谷中から彼の知人友人が集まり、盛大なパーティーが開かれました。
ちょうどホテルの真裏だったので、夜だったけど私も参加させてもらいました。



パーティーの詳細は改めて、ということで、今回はスピティアン(スピティ人のこと)と飲んだぞーってお話です。

廃屋のとある一室に入ると男たちが何やら楽しんでいるご様子。



男 「お前も飲むか?」
私 「これは何?」
男 「ローカルワインだ。」
私 「Yes♡! 」



えー☆スピティでワインが飲めるだなんて。
と思ったのが間違いでした。

これは“ARAK”アラックと呼ばれる現地のお酒。
味はワインとはほど遠く、少しくさみがある蒸留酒。
裸麦の一種であるドゥ(ツァンパ)と薬草を水に入れ、1ヶ月以上置き発酵させ、その醸造酒をさらに蒸留させアルコール度数を高めたお酒なのです。
度数はものによってバラバラですが、私の飲んだアラックは、おそらくウイスキー並みの40度以上はあったと思います。

お腹に何か入れなくては。
実は昼間からパーティーの準備風景を撮影していましたが、その時に目にしたマトン。私は忘れていませんでした。
これを食べに夜出直して来たと言っても過言ではありません。
しっかり夕食抜いてきたもんね。



男たちが何か食べるか?と聞いてくれたので「マトンっ!」とおねだり。
やったー♡(マトン大好物です)。



つまみにマトン。そして何杯目かのアラック。
居酒屋みたいだー。

男 「ライスは要るか?」
私 「No」
男 「アラックを水で薄めるか?」
私 「No」

水の方がローカルで危なそうだしね。
このマトン、くさみがあって最高に美味しい!!
おかわりしました。
幸せ~

入れ替わり立ち代りやって来る男たちがアラックをすすめ、何杯飲んだか分かりません。
でも楽しく盛り上がったのは確か。
カメラ一個、あとは手ぶらで行ったのでメモ用紙もなく、気が付けば手の甲がこんなに
(ちなみに手首に付いているのはヘッドライト)



飲みながらもしっかり取材してます。
楽しかった証拠。



主人公である男がこのパーティー会場に現れたのは深夜23時。峠の道が悪く到着が遅れたようです。
夕方からお酒を飲み続けていた男たちは皆泥酔状態(私は大丈夫)。
しかしパーティーはこれからが山場。
飲んで、食べて、歌って、踊って。朝方までパーティーは続きました。


今まで食べた中で一番美味しかったカレー in India

2012.07.22

これは衝撃的だった。

レコンピオからシムラ経由チャンディガルへ向かうバス移動の最中で出会ったカレー。
深夜近くにバスがとある町に停車。
乗客が皆降りて行く。どうやら夕食休憩のようだ。
チャイでも飲むかと、寝ぼけながら私もレストランに入る。
メニューを見ていたら何となくカレーを注文してしまう。

Cheese Tomato チーズトマトカレー 70Rs(100円くらい)

食べた瞬間びっくりした!
衝撃的に美味しい!!
おいし過ぎて周りを見渡して誰かと感動を分かち合いたかったけど誰もおらず、キッチンのシェフを何度も見てしまう。
えー何これー。何でこんなに美味しいの!?
濃い、奥深い、フルーティー?全然分からない。
どろどろしたカレーの中に、一度炒めたと思われるトマトとパニール(カッテージチーズの塊)。
パラック・パニール(ほうれん草とカッテージチーズのカレー)が好きで、インドに来ると毎日のようにカレーを食べているけど、その中でもこのカレーはピカ一だった。
今まで食べたカレーの中で一番、驚くほど美味しい!食べるのがもったいない。
実際舐めまわすように平らげた。

カメラバックも手元になかったのでipodで証拠写真を撮る。



メニュー表の住所を見ると、どうやらNARCANDAという町のようだ。
地図で探す。



地図クリックで拡大できます。

標高2,708m。何だろこの町。
何もないにしろ、このカレーを食べるためだけに次回はここに泊まりたいほどだ。


しかしこの後、大変な試練が待っていた。
NARCANDAという町からシムラまではぐねぐね道の連続だったのだ。
しかも塗装道路で道がいいので、運ちゃんがぎゅんぎゅん飛ばす。
ものの数分で、後ろの方からオエオエという音が聞こえ始めた。
一人ではない。何人もだ。
真後ろのおばちゃんなんかバスの窓を開け○○しまくり・・・
私は車酔いをすることはめったにないが、少し胸がむかついていたところに後ろからのその音でピンチ!
もらってしまう・・・
何とか気を紛らわそうとipodを大音量で聞くが、曲と曲の切れ間にその音が聞こえる!
星空を見たり、小声で歌を歌ったり、自分は大丈夫!と言い聞かせたり・・・
そうしているうちに眠りにつき(ラッキー)、シムラに到着。

苦しかったけど、このカレーを食べたことは後悔しない!


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